従来型アンチウイルスを VMware Carbon Black Cloud Prevention にリプレイス
ユーザーの IT リテラシーに依存しないエンドポイントセキュリティを実現
オゾン脱臭装置やオゾン殺菌装置、空気清浄装置、業務用加湿器の開発・製造・販売を手掛ける環境機器関連の総合メーカーである三協エアテックは、全社員の約100台の端末上でこれまで利用してきたアンチウイルスソフトの契約期間が切れるのを機に、次世代アンチウイルス「VMware Carbon Black Cloud Prevention」へのリプレイスを行いました。アラートを検知した社員から報告や問い合わせが寄せられるまで管理者側で何が起こっているのか把握できないという問題を解決し、すべての端末の状態をリモートから一元的に管理できるセキュリティ体制の強化を実現しました。
導入前の課題
- 端末セキュリティにおける初期対応が個々のユーザーのITリテラシーに依存
- 重大なインシデントが見逃されて対策が後手を踏んでしまうリスクが内在
- アンチウイルスソフトは動作が重く、OSや他の業務アプリケーションのレスポンスを低下させ業務効率化の阻害要因となっていた
導入効果
- 約100台に及ぶ全社員の端末のセキュリティ状態をリモートから一元的に監視
- 動作が軽く、OSや業務アプリケーションのパフォーマンスに与える影響を軽減
- ライセンスを一括管理し、新規ユーザーの追加にも柔軟に対応

中村 勝太 氏
三協エアテック株式会社
広報・IT企画室

鈴木 慎 氏
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
大阪支店 営業統括二部
中央第二支店
営業四グループ
セキュリティの初期対応が個々の社員のITリテラシーに委ねられていた
環境機器関連の総合メーカーである三協エアテックは、移動型の業務用加湿器「うるおリッチ」をはじめ、オゾン脱臭装置やオゾン殺菌装置、空気清浄装置などの開発・製造・販売から空調設備の設計・施工にいたるまで一貫して手がけています。
このビジネスをさらに発展させるために欠かせないのが、営業力の強化です。
三協エアテック 広報・IT企画室の中村 勝太 氏は、「建物が完成してから営業担当者が訪問しても、競合他社に後れをとってしまいます。商業施設やオフィスビルの計画段階からお客様のニーズをいかに素早く察知し、アクションを起こすことができるか――。営業活動のスピードアップが求められています」と話します。そこで同社はSFA(営業支援システム)やMA(マーケティング・オートメーション)などの整備を進めてきました。
しかし、その一方で顕在化していたのがセキュリティに関する課題です。これまで利用してきたアンチウイルスソフトはスタンドアロン型のもので、何らかの異常を検知した場合、端末上にアラートが表示されるのですが、ユーザーが報告や問い合わせを行うまで管理者はその状況を把握することができません。「初期対応が個々の社員のITリテラシーに委ねられてしまっており、重大なインシデントが見逃されて対策が後手を踏んでしまうリスクを抱えていました」と中村氏は明かします。
加えてこのアンチウイルスソフトは非常に動作が重く、OSや他の業務アプリケーションのレスポンスを低下させ、ユーザーの業務効率を阻害するなど、一部の端末ではパフォーマンス面の問題も起こっていました。
すべての端末のセキュリティ状態を一元的に監視・管理できる
上記のような課題を踏まえて三協エアテックは、既存のアンチウイルスソフトの契約が2021年10月に終了するのを機に、ソリューションを切り替えることにしました。
数か月前の6月頃から調査を開始し、絞り込んだ数点の製品に対して機能やコスト、サポートなどの総合評価を行った結果、最終的にVMware Carbon Black Cloud Preventionを選定しました。EDRとNGAV(次世代アンチウイルス)の機能を兼ね備えたVMware Carbon Black Cloud Endpoint StandardからNGAV機能のみを切り出したエントリー向けのエンドポイントセキュリティ製品です。
「今後のエンドポイントセキュリティは端末がマルウェアに侵入されることを前提に、どこで脅威を食い止めるのかを重視する必要があると考えていたところ、この方針に最もマッチしたのがCarbon Black Cloud Preventionでした」と中村氏は説明するとともに、「長年の付き合いから最も信頼するパートナーである富士フイルム ビジネス イノベーションジャパン(FBJ)からの提案だったことが決め手となりました」と語ります。
では、FBJはどんな経緯からVMware Carbon Black Cloud Preventionを提案するに至ったのでしょうか。同社 大阪支店 営業統括二部 中央第二支店 営業四グループの鈴木 慎 氏は、このように話します。
「激変しているセキュリティの最新トレンドに対応するため、FBJ社内ではダイワボウ情報システム(DIS)の支援を受けながら、VMware Carbon Black の提案強化を始めていました。これとほぼ同じ時期に、中村さんから『新しいエンドポイントセキュリティ製品の検討を開始した』というお話をいただいたのです。VMware Carbon Blackの仕組みは、三協エアテック様の課題解決にも役立つと考えました」
FBJが今回提案したのはNGAV機能のみですが、今後に向けてEDRへの拡張が可能であり、クラウド型ならすべての端末のセキュリティ状態を一元的に監視・管理することができます。しかも動作が軽く、OSや他のアプリケーションのパフォーマンスに影響を与えずにすむ点にも注目しました。
最終的にPoCを行ったところ、動作にもまったく問題はありませんでした。こうして三協エアテックは、社内に約100台あるすべての社員のWindows 10端末のほか、一部のサーバーにもVMware Carbon Black Cloud Preventionを導入。予定どおり従来のアンチウイルスソフトの契約が切れるタイミングで切り替えを実施しました。
エンドポイントセキュリティのさらなる強化と端末管理の効率化を推進
VMware Carbon Black Cloud Preventionの導入に際しては、監視対象となるすべての端末にエージェント(センサー)をインストールする必要があり、今回は手動で1台ずつ対応したため約100台分の作業が発生しましたが、「その割には、あまり工数はかかりませんでした」と中村氏。「DISがとても内容の充実した、わかりやすい導入手順書※1を作って提供してくれたおかげで、導入作業はスムーズに進みました。スペックの高い端末については、1分程度で作業を完了することができました」と話します。
こうして運用を開始したVMware Carbon Black Cloud Preventionは、すでに多くの効果をもたらしています。
ライセンス契約の一括化もそのひとつです。現在、三協エアテックでは事業拡大に伴い人材を増やしているのですが、従来のアンチウイルスソフトではユーザー単位の個別契約しかできなかったため、新たに入社した社員の追加ライセンスは契約期間が異なってしまうという煩雑な管理の問題が発生していました。「これに対してVMware Carbon Black Cloud Preventionは、追加で購入したライセンスの契約終了日は最初に購入した契約に揃えられます。そのためライセンスの追加毎に契約を管理する必要もなく管理負担は大幅に軽減しました」と中村氏は話します。
そして何よりも大きいのが、各端末のセキュリティ強化です。従来のようにアラートを検知した社員から報告が上がってくるまで何が起こっているかわからないという問題は、これによって解消されました。
「以前から求め続けていたエンドユーザーのITリテラシーに依存しないセキュリティがようやく実現されたのです。管理コンソールも直感的で利用しやすく、例えばマルウェア感染が検知された場合、その端末を隔離するといった操作も遠隔から簡単に行うことができます。一方でVMware Carbon Black Cloud Preventionはバックグラウンドで動作しているため、社員まったく違和感を抱くことなく快適に端末を使っており、実際にクレームを受けたことはありません」と中村氏は話します。
今後に向けても三協エアテックはFBJのサポートを受けながら、「エンドポイントセキュリティのさらなる強化と端末管理の効率化を進め、いざEDRを導入するとなった際にも即座に対応できるように準備を整えておく」という意向を示しています。
ユーザーの IT リテラシーに依存しないエンドポイントセキュリティを実現
お客様情報
お客様名 | 三協エアテック株式会社 |
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WEBサイト | https://www.sat.co.jp/ |
カスタマープロフィール | 1993年の設立以来、環境機器関連の総合メーカーとして、 オゾンや触媒を利用した脱臭・殺菌装置や空気清浄機、業務用加湿器の開発・製造・販売・空調設計など、人と環境にやさしい「快適な空間」づくりに取り組んでいる。長年の経験と実績を活かした企画設計力はもちろんのこと、企画からメンテナンスまで、一貫した管理体制だからこそ出来る、きめ細やかなサービスを提供している。 |
導入環境 | VMware Carbon Black Cloud Prevention |
導入パートナー |
※1 ダイワボウ情報システム オリジナルの導入マニュアルはiDATEN(韋駄天)サイトにログインいただくことで資料ダウンロードが可能です。韋駄天のアカウントをお持ちでない方は、ダイワボウ情報システム社もしくはVMware 販売パートナーまでご相談ください。
https://www.idaten.ne.jp/portal/page/out/mss/vmware/carbonblack_prevention.html/
※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2021年11月現在のものです。