導入事例

【VMware vSAN 導入事例】 株式会社ツクイスタッフ 様

2022/08/17

他社HCIとVMware vSphereで構成した仮想基盤をVMware vSANベースのHCIに刷新し、運用管理や保守の工数を削減

介護・医療業界に特化した人材サービスを主な事業とするツクイスタッフは、2016年から運用してきたHCI(ハイパーコンバージドインフラ)を刷新しました。従来はVMware vSphere と vSphere 上にストレージ機能を提供する仮想マシンを稼働させる形の他社HCIを利用しており、他社HCIとvSphereで異なる管理コンソールが並立するなど、運用管理のハードルを高めていました。これをVMware vSANベースのHCIにリプレイスすることで、安定稼働を維持するとともに、運用管理から障害対応、保守まであらゆる場面での作業工数を削減しています。

導入前の課題

  • 他社HCIとVMware vSphereでそれぞれ管理コンソールが存在
  • 運用管理やメンテナンスで複数の管理コンソールを使い分ける必要があり、非常に運用が煩雑
  • 運用管理の複雑化により特定の担当者に作業が集中

導入効果

  • 管理コンソールをVMware vCenterに一元化、シンプルな運用を実現
  • シンプルなHCI構成のため、万一の障害発生時も迅速な対応が可能
  • HCIの運用管理における属人化を排除してチーム内の作業負荷を平準化

「HCIはブラウザから操作ができる、スモールスタートできるなど多くのメリットがあります。特にVMware vSANは運用管理の手間を最小限に抑えることができ、維持コストを考えればクラウドに代わる選択肢として十分に検討する価値があります」

プロジェクトメンバー

他社HCI利用で分断する運用管理作業

全国で介護サービスを展開するツクイ(現株式会社ツクイホールディングス)の人材開発事業が分社化する形で、2016年に設立されたツクイスタッフ。介護・医療業界に特化した人材派遣、人材紹介、教育研修、RPOなどのサービスを主な事業とし、超高齢社会の課題解決に向けて取り組んでいます。

そしてツクイスタッフは、この分社化を機に独自のITインフラを構築しました。同社の情報システムご担当者は、「人材サービスを手掛ける企業という性質上、営業職の割合が非常に高く、加えてお客様対応のために場所にとらわれず、リモートアクセスで利用できるITシステムが必須となりました」と、その背景を語ります。

こうして導入されたのが、他社HCI(ハイパーコンバージドインフラ)とVMware vSphereを組み合わせた仮想基盤です。

ただ、このHCIは運用管理上の課題を抱えていました。HCI部分は専用管理コンンソールを利用しており、VMware vSphere部分はVMware vCenterを利用するというように2つのコンソールが並立し、管理が複雑化していたのです。

「HCIの専用管理コンソールからもVMware vSphereの情報を参照することができますが、VMware vSphereのすべての機能を操作できるわけではありません。たとえば障害時の可用性を担保するVMware vSphere High Availabilityの設定などはVMware vCenterから行う必要があり、一方でHCIのバージョンはVMware vCenterから見ることができません。したがってメンテナンスやアップデートを行う際にも、HCI側とVMware側で別々の対応を余儀なくされていました」(ご担当者)

なお、ツクイスタッフのITチームにはアプリケーション開発を含めて5名のメンバーがいるのですが、上記のようなHCIの運用管理はご担当者がほぼ一人で担っているのが実情でした。「この作業工数を削減するとともに、チームメンバーが誰でも運用管理にあたれるようにするためにも、仮想基盤の複雑性を解消したいと考えました」(ご担当者)

新たなHCIのベースとしてVMware vSANに注目

そこでツクイスタッフは、更新時期を迎える2021年5月に向けて新たなHCIの情報収集を開始しました。そうした中から浮上してきたのがVMware vSANです。

「HCIそのものの利便性についてはこれまでの運用を通じて理解しており、今後もそのメリットを享受したいと考えました。では、そのHCIをどうやって実現するかという観点から絞り込まれていったのがVMware vSANで、VMware vSphereと一体化した運用が可能となる点に注目しました。管理も操作もVMware vCenterに一元化されるため、これまでのような属人化は解消され、チームメンバーの作業も効率化が図れると考えました」(ご担当者)

こうしてVMware vSANベースのHCIの導入を最終決定したツクイスタッフは、vSAN ReadyNodeを提供しているベンダーから新たな仮想基盤を調達することにしました。

vSAN ReadyNodeとは、15社を超える主要なサーバOEMベンダーより提供されるVMware vSAN の推奨構成です。VMware vSAN で認証済みのハードウェアコンポーネントで構成されており検証済みのため、要件に応じた最適な構成を容易に選択でき、安全かつ迅速にVMware vSAN を導入し利用することができます。

スムーズに移行作業を成し遂げた背景にあった成功要因

2021年5月に刷新されたこの仮想基盤は、社内向けとして全国各地で活動しているツクイスタッフのすべての従業員約200名が利用するもので、Active Directoryサーバやファイルサーバ、DBサーバ、各種業務アプリケーションなど、WindowsをゲストOSとする約20台の仮想マシンを運用します。

そしてこの要件を満たすべく設計されたのが、3ノードのサーバから構成されたシンプルかつ十分なパフォーマンスを備えたVMware vSAN をベースとしたHCIです。

ただ、従来の仮想基盤と同様にハイパーバイザーにVMware vSphereを採用しているとはいえ、旧環境では5年間の運用を重ねる中でさまざまな設定変更が行われており、加えてその履歴を記した正確なドキュメントは残されていません。こうしたことから懸念されたのが旧環境からの移行作業です。しかし実際にはほとんど混乱を起こすこともなく、サーバの搬入から約1か月のスケジュールどおりに移行作業をすべて完了し、本番稼働を開始することができました。

成功要因はどこにあったのでしょうか。「従来の仮想基盤でもさまざまな障害が発生しましたが、決してベンダー任せにすることなく、自ら対応することで知識とノウハウを蓄積してきました。このベースがあったからこそ、今回のVMware vSANの導入に関してもベンダーから“言われるがまま”にはならず、ツクイスタッフとして実現したいことの方向性を打ち出し、要望を的確に伝えることができました。これが結果として余計なトラブルや手戻りを防ぐ要因になったと考えています」(ご担当者)

また、今回の仮想基盤のリプレイスにあわせてツクイスタッフはバックアップソリューションも刷新しています。VMware vSphere および VMware vSAN は長年の実績がある数多くのバックアップソリューションによりサポートされており、環境や要件に応じて最適なソリューションを高い自由度で選定することができます。

運用管理のハードルを大幅に低減

VMware vSANをベースとするツクイスタッフの新たなHCIは、稼働開始から1年以上が過ぎた現在もほとんどトラブルを起こすことなく安定した運用を続けています。

「従来の仮想基盤もそれなりに安定して動いていたので、エンドユーザーはあまり変化を感じていないかもしれません。ただ、逆に言えば『当たり前のことを、当たり前に行える環境を維持できた』と私たちは胸を張ることができます」(ご担当者)

一方で目に見えて大きな変化があらわれたのが運用管理に関する部分です。当初からの狙いどおりVMware vCenterに運用管理が一本化されたため、HCI上に起こったあらゆる事象を同じ手順で確認することが可能となりました。「これは非常に大きな効果で、チームメンバーの運用工数を削減するほか、今後トラブルが起こった場合も、より迅速な対応が可能となります」(ご担当者)

あわせてツクイスタッフでは、VMware vSphereおよびVMware vSANのバージョンアップ方法や、新しいバックアップソフトの操作方法などについて手順書の作成を進めています。こうしたナレッジやノウハウの共有化という観点からも運用管理のハードルは下がっており、チームメンバー間の作業負荷の平準化が進んでいます。

加えて、「従来は何らかの障害が起こった際に、それがHCIに起因するものなのか、それともVMware vSphereに起因するものなのか、自分たちで切り分けを行うことが必要だった保守が一本化されたことも、運用管理における福音です」(ご担当者)

こうしたVMware vSANをベースとしたHCIを導入することで得られた多くのメリットを踏まえつつ、今後に向けてツクイスタッフが構想しているのが、親会社であるツクイホールディングスとのITインフラの再統合です。ゼロトラストを基本とするセキュリティ対策や激甚災害に備えた業務継続性の強化など、今後ますます高度化・複雑化していく課題を最も効率的な方法で解決できるITインフラのあり方を模索しています。

お客様情報

お客様名 株式会社ツクイスタッフ
WEBサイト https://corp.tsukui-staff.net/
カスタマープロフィール 株式会社ツクイ(現株式会社ツクイホールディングス)の人材開発事業を新設分割により分社化して設立。介護職員の需要は高まり続けており、2040年には約65万人不足するという深刻な状況が予想されている。そうした介護・医療業界が直面する様々な課題を解決するためには、「採用支援」にとどまらず、定着のための「育成支援」、多様化する人事・労務に関する「業務支援」を複合的に実行することが重要だ。ツクイスタッフは、そこに向けた良質な人材サービスを提供し拡大することで、介護・医療従事者や事業者を支援し、社会に貢献していくことを目指す。
導入環境
  • VMware vSphere
  • VMware vSAN

※本文中に記載されている会社名及び商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本記載内容は2022年5月現在のものです。

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